新生の村上ファンドが株主としての活動を活発化させているようです。
今回iSee-Labが注目したのは、モノ言う株主として知られている村上世彰氏の娘、村上絢さんです。
絢さんは、父の影響を受け、現在C&Iという投資会社のCEOを務めています。
C&Iが投資している黒田電気は、電子部品商社業界の再編の目玉となりそうですね。
村上絢さんの学歴や経歴はもちろんのこと、C&Iの会社概要と投資先についても、調べてまとめてみました。
また、画像や旦那といった個人的なこともカバーしました。
これを読んで
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目次
村上世彰の娘村上絢の経歴や学歴は?画像も気になる!
村上絢(あや)さんは、1988年生まれです。
まずは簡潔に学歴と経歴をまとめてみました。
- 慶應義塾大学法学部政治学科卒業(2010年卒?)
- モルガン・スタンレーMUFG証券に入社(21歳)
債券部に所属 - 2015年6月、C&I Holdings代表取締役CEOに就任(27歳)
- 2015年8月、NPO法人チャリティ・プラットフォームの代表理事に就任
- 2015年11月25日、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で自宅などが強制調査を受ける
- 2016年8月、父村上世彰が設立した一般財団法人村上財団の代表理事に就任
村上絢氏、何と27歳!
キャリアは慶應卒→モルスタ→現職
そしてこのルックス。
一体どんな男と付き合っているのだろうか。
不合理さが拭えない強制調査を乗り切って、華があるアクティビストとして再び株式市場を盛り上げてもらいたい pic.twitter.com/4XBsfU7YRR
— ケーゴ (@Kgo_Number10) 2015年12月1日
コーポレートガバナンス(企業統治)を日本に浸透させること(実現すること)が絢さんのミッションです。
コーポレートガバナンス(企業統治)というのは、
企業の不正行為の防止と競争力・収益力の向上を総合的にとらえ、長期的な企業価値の増大に向けた企業経営の仕組み
出典:wikipedia
と定義されています。
これ、どういうことでしょうか。
村上絢さんの捉えているのは、こんなことではないでしょうか。
- 日本の企業は250兆円もの内部留保を溜め込んでいる
- この内部留保を、配当として株主に還元させることで、お金が世の中を還流する
- だから、自分がモノ言う株主(アクティビスト)として企業に働きかける
- この取り組みは企業価値の増大につながり、コーポレートガバナンスが実現する
父親の村上世彰氏の主義主張には、「企業にとってのお金は人間の身体でいうなら血液、企業成長にはお金(血液)の流れが大切であり、流れが滞ると企業の健康に悪い影響が出る」というものがあります。
村上絢さんの考え方は、父の考え方を引き継ぐものですね。
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C&Iはどんな会社?
村上絢さんがCEOを務めるC&IHoldings(シーアンドアイ ホールディングス)はどんな会社でしょうか。
この会社は、かつてのM&Aコンサルティング(通称、村上ファンド)のときと同様に、上場株式投資などを行っている日本の企業です。
1986年に創業したベンチャー・リングが前身です。
ベンチャー・リンクは、経営情報とフランチャイズ加盟店開発の事業を行い急成長を遂げましたが、2012年に民事再生となりました。
その時の負債総額が52.6億円。
村上世彰氏は、この会社の経営を引き継ぎ、村上家の資産のみを運用するプライベートファンドの運用会社に業態転換しています。
そして、2015年6月に村上絢さんがCEOに就任し、現在に至ります。
C&Iの投資先企業はどこ?
これまでモノ言う株主として、投資してきた企業には以下のような会社の名前が挙がっています。
- 黒田電気
- 三信電気
- エクセル
- アコーディア
- ヨロズ
- 日証金
いずれも、投資対象となっているのは、
- 割安で内部留保が多いがそれを活用してない会社
- 経営能力は高いがコーポレートガバナンスが効いていない会社
とC&Iが分析した企業です。
この中で特筆すべきは、黒田電気でしょう。
2015年以降、黒田電気の株主となっているようで、社外取締役の選任や配当の引き上げを働きかけています。
旧村上ファンド系の投資会社「レノ」と歩調を合わせた株主提案をしているようで、2017年6月29日の株主総会では、「レノ」の提案により、一橋大学教授の安延申氏を社外取締役に選任する株主提案をし、可決させました。
これまでは、株主提案が通ることはまずないというのが通例だったので、これ自体大きな出来事ですね。
モノ言う株主は、次第に世の中に受け入れられてきたことなのでしょうか。(2000年代には考えられませんでしたが。)
ちなみに、安延氏は、一言で言うと村上氏の先輩で、東京大学→通商産業省(現、経済産業省)出身の方です。
また、C&Iやレノの狙いは、
- 業界再編すること
- ガバナンスの強化により企業価値を上げること
- 自己株主の取得により株式価値を上げること
ということになりますね。
C&Iやレノの投資行動に歩調を合わせて、あなたも関連株式を保有しておけば、株価が上がったり、配当が増えたりする・・・かもしれませんね。
旧村上ファンドとC&Iの違いは?
旧村上ファンドと現在村上絢さんがCEOを務めるC&Iは、どう違うのでしょうか。
これまでの話からすると、あまり変わらないようにも思えます。
しかし、以下のような違いがあります。
- 旧村上ファンドは、顧客から預かった資金を運用
- C&Iは、自己資金のみを運用
これがどう違いかというと、旧村上ファンドは、資金提供してくれた投資家の期待リターンを上回ることが主目的です。
高まる投資家の期待に応え続けるためには、“短期的な視点”で高いリターンを出し続けなければなりません。
投資家達のハイリターンの期待に応えられなければ、たちまち資金が引き上げられてしまいます。
極論すると、ただ出資者のために稼げればいいのですから、「世間体」なんて考える必要はないのです。
もちろん、市場のルールは守る必要はありますが。
だから、旧村上ファンドは世間からは金の亡者とみなされ、否定的に捉えている人が少なくありません。
ニジウラ速報 : 村上絢 金儲けは悪いことですか? https://t.co/6iGgT3J8xv pic.twitter.com/lWsBkl1LIq
— ニジウラ速報 (@njursokuhou) 2015年12月1日
一方、もし自己資金のみの運用であれば、「投資家からのプレッシャー」はありません。
資金を投じるからには、もちろんリターンを追求します。
(もし利益追求すること自体が悪いと言う人がいれば、その人はアフォです・・・よね?)
ただ、自らの投資理念に基づいた投資行動が可能になります。
全額自己資金ですから、短期的ではなく、中長期的な視点に立って投資ができるのです。
このことは、自己投資による投資のメリットですね。
もちろん、デメリットもあります。
それは、外部から資金を集めないので、投資規模が小さく、投資機会が限られることが想定されます。(分散が効きづらくなります。)
例えば、手元にある10万円を運用するときの投資機会と、他の人の資金も集めて1,000万円を運用するときの投資会を考えてみればわかりやすいでしょう。
ただ、村上絢さんの父村上世彰氏の個人資産は200億円とも目されており、村上父娘の投資活動の原資になっています。
・・・桁が違いますね(笑)
村上父娘の社会貢献活動
村上絢さんは、高校時代に海外留学した際の社会貢献活動が、その後の活動の原点になっているようです。
社会貢献の考え方は、父村上世彰氏の意志を継いでいるのですね。
それを具現化しているのが、NPO法人チャリティ・プラットフォームであり、村上財団です。
団体を通じて、日本の社会的課題解決のために活躍する非営利団体に寄付や助成を行っています。
- NPO法人 あゆみだした女性と子どもの会
- 認定NPO法人フローレンス
- NPO法人マタニティハラスメントネットワーク
といった団体に資金提供をしているようです。
この背景には、絢さん自身が働きながら妊娠・出産・育児をする母親だから、というのがあるのでしょう。
実は、2015年11月に父村上世彰氏が株価操縦の容疑で証券取引等監視委員会から強制捜査を受けた際、村上絢さんも捜査の対象となったそうです。
ただ、この時は妊娠7か月の産休中で業務から離れており、株式の売買判断に何ら関与していなかったにもかかわらず、幾度となく調査を受けました。
そのストレスから死産となってしまったとのこと・・・汗
ちなみに、この強制捜査の結論は2017年7月現在出ていないようです。
村上絢の旦那の名前や職業は?
村上絢さんは、結婚して戸籍上の名前が「野村絢」さんとなっています。
有価証券報告書では、この「野村絢」の方の名前が用いられているようですね。
野村さんという方が、旦那さんってことになるのでしょうけど、どんな方なのでしょうか。
調べてみると、名前は野村ゆきひろさんというそうです。
オックスフォードに留学経験がある年上の金融マンとのこと。
村上絢氏の夫の「野村」氏は、Yukihiro Nomura氏の様だ。この人は、オックスフォードに留学経験がある様だが、FBではそれ以上は判らない。
— 佐々木 (@WBJPPP) 2015年7月14日
もしかしたら、新卒で入社したモルガン・スタンレーMUFG証券の先輩なのかもしれませんね。
邪推ですけど。
まとめ
今回は、村上絢さんについてまとめました。
C&Iが投資している黒田電気は、村上世彰さんや娘の絢さんの投資家としての活動の結果、業界再編を引き起こしていくかもしれません。
注目ですね。
もしそうなると、経済ニュースとしてだけでなく、ワイドショー的にメディアが動き出しそうで、今から楽しみですね。
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